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27/01/2012

旭化成のTV CM

(関東地方限定かもしれないが)今、頻繁に流れている旭化成(へーベルハウス)のTV CMを見る度に、強烈な違和感を覚える。

曰く、小さくとも、みどりがなくとも「都心」に家を建てよう、というもの。背景の画面は、狭隘な土地に建築中のへーベルハウスと思しきマッチ箱のような住宅。

ボクは日本を悪くしている大きな要因の一つが日本人の一軒家信仰にあると思っている。(もう一つはサービス残業で、項を改めて述べたい。)

首都直下型地震が何時起こるかわからないこの期に及んで、まだ対面通行もできない路地のような道がまわりくねった街並みに、極小住宅を作らせたいのか。

マンハッタンやロンドン・パリの都心部に一体、どれだけの一軒家(日本のようなdetached house)が建っているか、ご存じか。彼の地で一軒家と云えば、本当のマンションか、スラムかのいずれかである。

へーベルハウスは耐震・耐火性能が高いから地震やその後の火事も大丈夫とでも言いたいのだろうが、消防車も入ってこれないような街並みに建つ周りの極小住宅が焼けてしまえば、煤けて焼け残ったへーベルハウスがぽつんと建っていても、もう価値はあるまい。

今、土建屋の監督官庁に言いたいのは、きちんとした都市計画を早急に立てること。例えば、六麓荘とまではいかずとも、23区内では50坪以下(できれば70‐100坪以下)の土地には一軒家を建てさせないとか、建蔽率を規制するとか、一定面積の土地に中層アパートを建てる場合には、容積率を大幅に緩和するとか、素人考えでも、打つ手はいくらでもあろう。

150年も前にHaussmanがパリでやったことを終戦後の焼野原で実行できなかったことが惜しまれる。

まぁ悪い冗談だが、首都直下型地震で大火を出すようなことがあれば、その時こそが美しく安全な街並みを誇る東京の第一歩となるのかも知れない。

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Comments

貴兄がおっしゃるとおりです。
ただ西洋は狩猟民族であったし、日本は農耕民族で土地に命を懸けたという側面があるかもしれません。
さらにお互いに長年に亘って侵略し、されたと言う歴史的なものが都市形態に影響を与えたと言うことも言えるかもしれません。

私が住む世田谷の風致地区でも名ばかりで、わずかに高さ制限や建蔽率、容積率が他より厳しいくらいです。
せめて成城で実施している無骨な塀を禁止し生垣にするくらいの制限(自己規制)があっても良いと思います。
後は色彩制限でしょうか。町全体を統一した色にすべきでしょう。某マンガ家みたいに好きだからと言って赤白に塗り上げるなどもってのほかです。

姪がホテル科では有名なコーネル大で都市計画の勉強をしています。
彼らが台頭するまで日本の都市計画は絶望的と言わざるを得ません。

世田谷の当方の家の周りも30坪以下で3Fの建物が乱立されることになり、
世田谷区にいろいろと建築制限について問い合わせたものの、
指導に留まっており、法的には何も制限が出来なくなっており実際は
Developerのしたい放題が実情でした。
隣に住んでいるドイツ人と一緒に何とかならないか動いたもののなしの
つぶて。(同じ地区に住居を持っている区会議員に尋ねたものの、一切
無視された。)
まだ住居環境等についての行政の対応は後進国と同様と思った次第です。

更に、ショックだったのは世田谷区保存樹木がいとも簡単に切られたこと。
樹齢300年余りのケヤキが2本あり、世田谷区の話ではその保存のために
助成金を出していたとのこと。しかし、その処分についてはその所有者
が権利を有しており、勝手に処分できるとのこと。税金で補助している樹木
の処分も勝手に出来るとは、とにもかくにもいまだにこの悔しさは癒されません。

石井


お二方に共感を頂いてうれしい限りです。
小生の実家は、高級住宅地とは言えませんが、住民の一人の弁護士さんが頑張ってくれて
ブロック塀禁止の住民協定があります。
ただ、ご多分に漏れず、老夫婦が老人マンションに転居した跡地が、2ないし3軒に分筆されて
狭小な建売りが建ち始めています。
石井さんのご近所なら30坪の3階建で、億に近いでしょうが、アメリカ人に$1million超だと説明
して信じてくれますかね。
アメリカの家も、リーマンショック後新築される家はshrinkしているらしいですが、それでも平均で
200㎡は超えているらしいです。

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