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07/05/2012

「国のまほろば」も変貌を遂げつつある-2 「川波」

「奈良にうまいものなし。」と言ったのは、今も高畑にその旧宅を残す志賀直哉らしい。

確かに、うん十年も前に訪れた頃の奈良には、埃を被った蝋細工のサンプルが並ぶような観光客や修学旅行生相手の食堂が並ぶだけで、ボクもまさにその通りだと考えていた。

ところが食においても、この「国のまほろば」は変貌を遂げつつあるようだ。

菊水楼に泊まる時は、もちろんお仕着せの懐石料理なのだが、ここはレストランを併営しているだけあって、和風旅館にしてはワインリストが充実している。

奈良ホテルに泊まる場合、ダイニングルーム「三笠」で食事をしても良いのだが、ありきたりのホテルフレンチで、値段対比、今一つありがたみが感じられないこともあって、外で食事をとることが多い。(前にも書いたが、このダイニングルームのサービスは決して悪意が感じられる訳ではないのだが、どこかぎくしゃくしている。)

今回、初日の晩は、2年ほど前に一度訪れたことがある新大宮の「川波」に行った。新大宮は近鉄奈良の隣駅で、JR奈良からなら徒歩圏内なのだが、飲食店が充実している。

驚いたことに、この「川波」もミシュラン☆らしく、直ぐ近所には同じく菊水楼出身の板長による☆☆☆もあるとのこと。欧州版以外のミシュランを全く信用していないボクではあるが、これには少なからず驚いた。

「川波」は、「土の料理」を標榜していて、今回は6000円(下から二番目)の野菜中心のコースを食した。この時期、料理の中身は、自家菜園(一町歩はあるらしいから自家農園と言った方が適切か)で採れた春の野草が中心。フードコストは推して知るべしだが、まさに土を喰らふ感があって、コースが進むに連れ、どんどん健康になって行くような感覚に捕らわれる。最後は、地鶏と山菜のなべ+この時期、筍ごはんで〆るのだが、満腹だった。

日本酒の品揃えも豊富で、客の好みを聞くと一升瓶を2-3種類用意してくれて、これらをぐい呑で試飲してから注文するという珍しい趣向。結局3種類ほどの純米(吟醸)を楽しんだが、何れも土の料理とのマリアージュを楽しむことができた。

食べログのクーポン持参で「1人1ドリンク」とあるが、これも1人中瓶1本可で、カード払いもokというまっとうな商売振りに感心した限りである。

と言うことで、「国のまほろば」は「うまいものなし。」の汚名を濯ぎつつあることを胃袋で痛感できた一夜だった。

奈良でホテル泊(特に日航奈良からは至便)される際には、お勧めできる一店である。

日本料理 川波割烹・小料理 / 新大宮駅奈良駅
夜総合点★★★★ 4.0

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