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07/07/2012

Curfew 続編

今日の日経に、Jetstar Japanの運航開始初日の不始末に関する記事が載っていた。

まぁ、通り一遍ではあるが、起こったことの分析としては、そこそこ書けていた。

ただ、でき得れば、果たして日本において「成田」や「関空」を基地としたLCCが成立するのか?と言った切り口での論説が欲しかった。

欧米のLCCが大空港(例えばLHRやLAX)ではなく、多少不便なマイナー空港(LutonやOrange County)を利用するのは、もちろんSlot(離発着枠)が確保しやすく、離着陸料や駐機料が安いのが最大の要因であるが、LCCのオペレーションとの親和性の問題がある。

そもそも飛行機のダイヤは、多くの航空会社で、飛行機が動き出してから(自走開始時ではない!)完全に停止するまで、として設定されている。即ち、

「駐機場から滑走路までの所要時間」+「飛行時間」+「滑走路から駐機場までの所要時間」=「1便当たりの所要時間」

となるのだが、駐機場⇔滑走路の所要時間(Taxi timeと称する)は当然のことながら空港によって大きく異なる。

日経の記事にあるように、成田の場合、Taxi timeは駐機場の位置とA・B何れの滑走路を使用するかで異なるが、標準的な所要時間(Standard taxi time)を20ないし25分としている航空会社が多いと思う。

これは世界標準でべらぼうに悪い条件ではない。JFK・LHRもほぼ同じ条件だろうし、CDGの場合、ターミナルによっては更に時間を要する。

エアアジアの関係者が、より近い側の滑走路を使用できるようNAAと交渉するとほざいているようだが、安い離着陸料しか払わないLCCを、上顧客であるLegacy Carrierより優遇する理屈はないし、技術面・安全面でも無理な相談だ。

一方、欧米のLCCが利用するローカル空港の場合、滑走路の脇に掘っ建て小屋のような旅客ターミナルがあるようなところが多く、便の輻輳も少ないだろうから、Taxi timeはせいぜい5~10分に過ぎない。従って、成田を利用するLCCはTaxi timeだけで発着あわせて1便当たり、少なくとも30分のdisadvantageを負っていることになる。

大空港を使うデメリットは他にもある。LCCは離発着料を抑えるために"Jetway"(搭乗橋)を使わないことが多い。小さな飛行場だと、旅客ターミナルから旅客がTarmac(いわゆるエプロンのこと)の上を歩いて搭乗することができるが、成田規模だとそうはいかない。一運行ウン万円のバス手配が必要となるが、これはコスト以外の点でもLCCにとって大きな負担となる。

そもそも旅客便の場合、搭乗手続きをした人間全員が搭乗したことを確認してはじめて出発が可能となる。これは爆弾を仕掛けたbaggageをcheck inし、自分自身は搭乗せず、飛行機が空中爆発した、という実際に起きた航空機事故以降の航空業界の常識である。搭乗手続きをした旅客が、実際に搭乗せず、何処かに遁ずらするケースはままある。ピーチのアホな客室乗務員が、トチ狂ってモードを変更せずにドアを操作して、非常用脱出装置が飛び出した事故のきっかけとなったのも、このケース。

結局、旅客が見つからない場合、checked baggageがあれば、とり降ろしが必要となって、それだけでゆうに20分はかかる。定時出発は絶望的であるのだが、このケースは空港が大きくなればなる程、またJetway使用時と比して、Bus boardingのケースで頻度が高くなる。

さぁて"Jetstar"も"Air Asia"複雑怪奇なNRTにおけるオペレーションを上手く切り抜けられるのか、お手並み拝見といったところ。

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