経済・政治・国際

15/04/2018

収支減便,それともUse it or loose it!

国交省が客況の悪い航空便を一定の条件を満たせば,7日前までにキャンセルして良い,というお墨付きを航空会社に与えた。今回の発表では「経済減便」と呼んでいるが,実は客況の悪い便のキャンセルは「収支減便(収減)」と称して,倒産前のJALのお家芸だった。(あまりやりすぎて国交省からお目玉を食らったこともあるらしい。)


ただ内容を見ると「なんだかなぁ?」の感を隠せない。これは航空会社の公共交通機関としての責任を大幅に,かつ一方的に企業に有利なように,緩めるものだから。
経済減便の要件には7日前までの届け出とか,前後3時間以内に自社便があることとか,なんだけど,一方的に3時間も旅程の変更を余儀なくされる客にとってはたまったもんじゃない。
特にこれまでも顧客軽視を続けてきたLCCは,錦の御旗とばかりにこの「伝家の宝刀」を使ってくるだろう。
田舎のバス会社が客が少ないからと言って,無断で定期運行のバスを間引いていたと言う事案がいくつかあったが,それと似た様なものだ。


誰がロビー活動をしてこの制度を大ぴらに認めさせたかは寡聞にして預かり知らぬが,発着枠の国際ルールに"Use it or loose it!というのがある。
各空港の発着枠は公共の財産だから,使わなければ取り上げると言うもの。
やはりその昔JALがロンドン線の雁行便(同じ目的地の2本目の便で,ほとんどセールスが機能していなかったJALは貼ったり切ったりを繰り返していた。)を季節運休して発着枠を取り上げられた。
いまだに2本しか滑走路のない(厳密には横風用滑走路があることはある)LHRの発着枠はどの航空会社も喉から屁が出る(失礼)ほど欲しいだろうから当然の話ではある。


正直,JALや日ペリは無闇矢鱈にこの新しいルールを使うことはないだろうけど,人口が激減するこの日本で,今後あちこちで(航空以外の公共交通機関を含む)「経済減便」が濫用されることがなければ良いんだけど・・・

16/02/2018

安倍の答弁撤回

言うまでもなく「裁量労働制」で働く労働者は,他の労働者に比べ労働時間が短いと言うたわ言の話
労働経済を少しでも齧っていれば(少なくとも日本においては),裁量労働制は労働時間を長くするというのは常識
極めてnaiveな御仁には逆説的に聞こえるかも知れないが,厚労省の外郭団体が2010年に実施した2500人強を対象とした調査に基づくKuroyanagi(2013)は,裁量労働制で働らく労働者は,いわゆる9時5時で働く労働者に比べ,99%の確率で6%強多く時間外労働していることを証明している。


で何が言いたいかというと,厚労省の役人がこの常識を知らない筈はない。これって働き方改悪法案を阻止するための自爆テロだったのではないか?ということ
いかにIQ2桁とは言え,総理大臣にここまで恥をかかせた小役人よ,誠にご立派

10/12/2017

アウフヘーベンまたは止揚

インターネットで久々に小沢一郎の名前を見かけて何を言っているのかと思ったら,
「皇祖皇宗っていうか天照大神(IQ2桁のおっさん,間違っても「てんてるだいじん」と読むなよ)を祖とする天皇家が男系に拘るのはおかしい。拘っている奴らは,私利のために男系を標榜するのは似非天皇主義者だ。」
と極めて真っ当なことを語っている。


で,掲題とどういう関係があるのかというと,男系女系の議論に最低50年(うまくすればそれ以上)は蓋をすることができるノーベル賞級の解決策を見つけてしまったのだ。(女性天皇までダメだというなら,日本中の百人一首の「持統天皇」を「鸕野讚良」にしないといけないことになる。)


その具体的な解決策はここには書かないが,ヒントは民法上「いとこ」同士は結婚できるということ。
最悪2人の人間が不幸になって,日本中の天皇主義者がhappyになれる。若しかするとその2人もhappyかもしれない。
男女の仲は何が起きても不思議ではない!

07/10/2017

BIとはこりゃまたおったまげた!!!

緑の狸(a.k.a. 厚化粧のう⚫️こ婆ぁ←石原慎太郎に言わせれば大年増とのことだが,緑の狸と一緒にされたら世の年増の間で反乱が起こるだろう!)の増上満のおかげで希望の党に風は吹かず,旧民進党の地盤のしっかりした前職を除けば,死屍累々だろう。金まで巻き上げられてご苦労なこった。
ボク自身は,ただただ自民と右翼票を食い合うことでリベラルに利することを,ひたすらに祈る。


ところでおったまげたのは緑の狸党がBasic Income(BI)を政策の柱に据えたことだ。
ボクは修士の演習でBIについて少し調べた(興味のある人は田村哲樹氏の論文をお勧めする。アクセスが掛かっているようだけど,本気で読みたい人がいたらいってね。)ことがある。

そもそもBIはイギリスの「空想的」社会主義者に端を発するアイディアなのに,現実的我利我利亡者的緑の狸党と,どんな親和性があるんだろ。
ということでBIは未だに理想主義的空想的な政策で,Tobinなんかの提案があるのだけれど,一部の狭い地域での社会実験を除いて実現していない。


イメージとしては,財源は置くとしてすべての社会保障を一本化して(年金も生活保護も全廃して)その財源を国民全体で分配するというもの。
一つの大きなメリットとして極めて非効率な社会保険の運用機構や経費を減らせることがあるのだが,当然そこから出てくる財源では賄えまい。


最近,森永卓郎が某所でBIを語っていた。よくあるAIが進めば凡人の仕事がなくなるのだが,AIで生産性が向上した分,BIに回せるという理屈なんだけど・・・
でも彼も必要経費や財源についてオーダー(桁数)すら触れていない。漠然とし過ぎていて具体的な政策にすらならないのだ。強いて言えば,内部留保課税に近い資産課税かなぁ?
ピケティ(もう忘れ去られた人?)は10億円程度を下限とした資産課税を唱えている。彼の言によれば1920年代には「所得税」ですら非現実的と言われたらしいからあり得るのかもしれん。


さぁ政策についての党首討論会で緑の狸が本当の小判を提示できるのか,葉っぱの小判か,楽しみ楽しみ。

26/06/2016

B"regret" または衆愚

直接民主制は衆愚政治につながると警告を発したのはプラトンだったか。
やはりというか恐れていたことが起こった。(但し,これは個人投資家としてのコメント!)


今,U.K. (とりわけEngland wz ジョンソン)やアメリカ(とりわけGOP, いふまでもなし),そして少し前の日本(とりわけ大阪,wz はしした)で起きている現象は,格差から発したエネルギーがデマゴーグによってあらぬ方向に向けられているということの表れだと思う。
「あらぬ」か「正しい」かは主観の問題だが,今後のEnglandやGOPの行く末が,それを証明してくれるだろう。(凋落の歯止めが止まらぬ大阪ではすでに証明済。)


但し,ボク自身(U.K.のIndefinite Leave to Remain Holderとして,U.K.の将来に関するステークホルダー度合いは普通の日本人とは比べものにならない・・・)は,昨日の結果にそれほど悲観はしていない。株価は長期的なトレンドは置くとして,昨日の下げは突っ込み過ぎだろうし,我が家の場合,円高は太平洋の両側でオフセットされる。(円高の方がPositiveな効果は大きい。)


国際政治の話に戻せば,内外各紙の論調は「Globalizationの潮流にストップがかかった。」とするものが多いが,これらの論調はGlobalizationとは国民国家(Nation State)の外延側における止揚のみを指すのではないことを忘れている。
国民国家は,現在(せいぜい第一次大戦以来)の国際政治の主要なactorではあるが,その歴史は人類の歴史から見れば「一過性」なものに過ぎない。(日本の場合,せいぜい明治以降,今のアメリカを見ればそもそも現状でも国民国家とは言えまい。)


Globalizationのもう一方の契機は,国民国家の内側への止揚である。
スコットランド独立の気運は金曜以降,既に高まりを見せているし,ロンドン市も独立すると息巻いている。
Bona fide 国民国家ですらなく「連合王国」を名乗る国の連合が瓦解して,各ex. 王国が直接EUの構成要素としてEUへの参加/不参加を決めれば良いだけの話ではないか。
(傍論ではあるが,スコットランドの独立はEnglandの非核武装化に直結して,反核運動に多いに資するものである。)
Nationalismの台頭の議論のみが喧しいが,U.K.国民投票に対する世代間闘争の様相を含め,今一度「超国家またはE.U. or U.N.」「国」ないしは「社会」という枠組みの未来に関して考える機会を与えてくれた機会ではあった。

11/06/2016

・・・・・・

来る7月の参議院選挙を目前に控え、当教団は、安倍晋三首相の政治姿勢に対して明確な「反対」の意思を表明するために、「与党とその候補者を支持しない」ことを6月8日、本部の方針として決定し、全国の会員・信徒に周知することにしました。その理由は、安倍政権は民主政治の根幹をなす立憲主義を軽視し、福島第一原発事故の惨禍を省みずに原発再稼働を強行し、海外に向かっては緊張を高め、原発の技術輸出に注力するなど、私たちの信仰や信念と相容れない政策や政治運営を行ってきたからです。

今朝の朝日の電子版の記事を見て,椅子から転げ落ちるほど仰天した。で,その教団のHPで見つけたのが上の声明。

これだけ読めば立正佼成会か,お東さんの声明のようだが,何と「生長の家」が安倍との決別宣言をしたのだ。生長の家と言えば「塀」の向こうに行った村上ほか自民党の代議士を何人も輩出してきたし,「日本会議」のコアメンバーも生長の家崩れが多いと言われている。

生長の家で思い出すのは高校・大学と一緒だった一人の同級生。割とリベラルな高校だったが,柔道部だった彼は外見を含め硬派を貫いていた。
卒業式で半分ほどは君が代を歌わないのだが彼はどうどうと歌っていた。(昭仁さんは米長に強制はダメと言ったが当時からそんな議論はあった。)

ちなみに彼の滑り止めは「某大」(仮名になってない。)でおそらく母校から唯一の受験者だったと思う。
その後,彼は「鉄は国家なり」と思ってか鉄鋼会社に進んだ。(同じ会社に進んだ別の友人数名は皆軟派だったのが面白い。)

おそらく彼は今も生長の家の信者だろうが,この声明をどう受け止めるのだろう。
聞いてみたい気がする。

南無妙法蓮華経党よ,生長の家の爪の垢でも呑んでよぉーーーく考えたほうが良い。

07/05/2016

Sadiq Khan

"Sadiq Khan Elected in London, Becoming Its First Muslim Mayor"
↑は今日のNYTの記事のタイトル。確かに事実なのだが,ちょっとミスリーディングではある。
というのはSadiq Khan(Asianが過半数を占めていたボクの会社にも同じ名前の社員がいた。)は初のムスリム系市長ではあるが彼は「三人目」のロンドン市長だから。
今のロンドン市長制度が始まったのは2000年のことで,その後"Red Ken"と呼ばれたKen LivingstonとBoris Johnsonというそれぞれ極めて個性的な市長が二期づつ勤めただけだから。
だから「初の」っていう表現には違和感がある。

05/05/2016

Vive le Trump!!! but 347:191

日本のマスコミの論調は,まるで「トランプ=悪魔」だ。
(確かに彼はCruzと同じ位はLuciferに似ているかもしれないし"GOP"にとっては悪魔以外の何物でもないだろう。)
「外務省筋によればトランプが大統領になる可能性は五分五分だ。」と報じたマスコミもある。
お辞儀だけ上手な日本の外務省も,「なるか」「ならないか」だから,五分五分みたいな何ら意味をなさないコメントするなよと言いたい。


347:191はNYTによる「大統領選が至近の世論調査の通りとなった場合」のヒラリーとトランプの予想獲得選挙人数。
↓のURL参照(赤がトランプ)
http://www.nytimes.com/interactive/2016/05/04/upshot/electoral-map-trump-clinton.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&clickSource=story-heading&module=first-column-region®ion=top-news&WT.nav=top-news
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この記事によればトランプはヒラリーとの差を10%改善しない限りアメリカ合衆国の大統領になることはできない。
ところがである。日本のマスコミでこうした論調を見かけることは少ない。
日本のマスコミを熟読する合衆国有権者は少ないから「アナウンス効果」は理由になるまい。
(但し,泡沫候補からここまで来たトランプのLucifer並みの魔力には要警戒!)


若しかすると二桁IQのおっさん側近の兵隊さんやお辞儀だけ得意な小役人が軍備拡大のために情報操作をしているのでは,というのは穿った見方か?


04/05/2016

Abyss

案外早くTrumpが次期GOP大統領候補に決まった。(といってよかろう。)


"Abyss"は奈落といった意味で,今日敗北宣言したCruzを含め何人かの候補者が,今のアメリカを表すのに使った言葉。
「溝」といった意味もある。用例:unbridgeable abyss
確かにTrumpがGOPの候補となり,バーニーの予想を大幅に上回る健闘を見るに,アメリカはunbridgeable abyssesに分断され,奈落に落ちるとまでは行かずとも建国以来未曾有の政治的変革の時期に来ているのかもしれない。


大統領選はこのまま行けばヒラリーになるのだろう。Reagan Democratとまでは行かないだろうが,GOPの票がヒラリーに流れるだろうから。(バーニーに投票した民主党の反権力グループも流石にTrumpに投票することはなかろう。)


ヒラリーに問題があるとすればe-mail問題で刑事訴追されることくらいかなぁ。
万が一そうなってヒラリーも撤退止むなしとなったら,アメリカはどうなるんだろう。
他人事(普通の日本人よりはstakeが大きいけれど)ながら,11月まで「怖いもの見たさ」の政治の季節が続く。

03/01/2016

契約社員 その2

亀井静香は,当時おまわり出身の運輸大臣として航空保安関連の利権を自らのフロント企業に無理やり引っ張ってくる等,職権を濫用して私利私欲を貪っていた。
自分が選挙区民なら決して投票することはない輩だが死刑廃止の旗振り役を努める等,硬骨漢の一面もある。
その亀井静香が契約社員制度の導入に異議を唱え噛み付いたのだ。


この話は当然,少なくとも航空局長レベルまでは通っていたと思うのだが,こうなると小役人は子供の使い以下となる。
亀井がどうして異議を唱えてやろうと判断したのか定かではないが,どこかから吹き込みがあったと思われる。若しかすると日本航空の組合のどれかだったかも知れない。
(事情通の方,教えて下さい。)
異議の理由は(底辺には雇用の質の劣化というfundamentalな理由があるのだが・・・)異なる雇用形態が混在すると航空機運航の安全性が担保され得ない,というもの。
この理屈に頑健なロジックはないが,これを否定するだけの頑健なロジックを航空会社も持ち合わせなかった。


航空機内の指揮命令系統は航空法によって定められていて,機長がCAを含む全乗員の指揮命令権を持つ。
元々,船舶から来た考え方ではあるが航空安全・保安を考えれば当然の話ではある。
それが何を意味するかと言うと,例えば客室乗務員の仕事を「委託」することは認められない。よく偽装請負(実質派遣)が問題となるが,請負と派遣の最大の違いは指揮命令系統がどこにあるかの違いである。(請負なら請負業者,派遣なら派遣先となる。)
但し,運航乗務員と客室乗務員をセットで一つの会社に委託することは当然可能で,実際JALや日ペリが比較的賃金の低廉な子航空会社を使ってこの方式を採っている。


ところで亀井静香と「子供の使い」以下の運輸省の小役人によって契約社員制度は「採用の3年後は"原則として"正社員化する。」という条件を付され「骨抜き」にされた。
「原則として」の意味は「週刊ポストで裸になったり」「極端に欠勤が多い」と言った例を除いて90%以上を意味した。
結果として,契約社員制度は最初の3年間の人件費抑制効果をもたらしたが,平均年齢上昇抑制という効果は極めて限定的なものとなった。
(JALは倒産時,年増空中飯盛人を大量に首にしたので年齢上昇の点では一息ついたが,これからまた上昇の一途を辿ることに疑いはない。)


さて契約社員制度が結局20年で廃止され当初期待された効果がもたらされなかった理由は奈辺にあるのか?


ボクの持論は「時給1,000円原因説」。


当時の社内には乗員の給与水準が,会社の不安定な経営の「諸悪の根源」とみなす空気があった。
時給1,000円はこの空気を読んだ担当者が社内(社会)の「受け」を狙って設定した「大胆」かつCAに対する「悪意ないしは敵意を持った」水準だったと考えている。
当時の大企業の大卒女子の初任給を明らかに下回る水準であったし何より「1,000円」というのが"eye catchy"だった。
のだが・・・・・・
ボクは"eye catchy"過ぎたんだと思う。"eye catchy"過ぎて亀井の眼にとまってしまったのだ。
(亀井が横槍を入れた以前にボクはその危険性を指摘していた。)
そもそも日本という極めて特殊な労働慣行の国以外では同じ仕事なら賃金は「契約社員」>「正社員」でなければならない。
だから契約社員制度を入れた時,人件費の短期的な抑制という近視眼的な視点に立たず,平均年齢の管理可能性向上という中・長期的な視点に立つべきであったのだ。
例えば「時給,1,188円」とかにして屁理屈でも何でも良いから意味のある数字だと説明すべきだった。
社内受けや客室乗務員に対する悪意からバナナの叩き売りのような「時給1,000円」を謳うべきではなかったのだ。


今でも知り合いから「娘が客室乗務員になりたいと言っているのだけれど・・・」と言った相談を受けることがある。
ボクはJALと日ペリの客室乗務員は今でも良い職業だと思っている。但し,この二社限定でLCCを含むその他の航空会社のCAは絶対にお薦めしない。
特殊な環境にはなるが海外ベースの外航のCAは悪くはないかも知れない。
何せSINやHKGは既に1人当たりGDPで日本を上回っているのだから。


もう一つ「どうしたらCAになれますか?」という質問を受ける。
答えは「才能」だが,その「才能」の内容はあまりに"politically incorrect"で口が裂け「たら」言えない。
才能がない場合,二桁IQのおっさんかDW利権絡みでJALを食い物にした「2F」レベルのコネが必要だろう。
これらの極々一部のCA志願者は,落としても落としても一次→二次→最終と選考をすり抜けるので「ゾンビ」と呼ばれていた。